コラム

2021年初営業日のドル円には傾向があった!?ボラティリティにも注意

さていよいよ2021年相場が明日から始まろうとしています。そこで年始初営業日のデータを取ってみたところ、面白い傾向や注意すべき点が見つかったのでシェアしていきたいと思います。

2020年の波乱の相場を引き継いでの2021年の注目される年始、ドル円を見ていきましょう。

年始の日足は陰線確率が高い


過去13年間のドル円の年始初営業日の日足のローソク足は陰線の確率が高くなっています。

ではどれほどなのか?過去13年中8回が陰線です。確率で言うと62%となっています。大きく偏りがある訳ではありませんが、傾向として陰線になる確率が高いと言えます。

ちなみに直近3年は陰線が連続していて、3年連続となっています。直近5年で見ても4/5が陰線で確率80%です。

ということで13年総合的に見ていっても、直近に重きを置いて見てみても陰線確率が高くなっています。

年始はボラティリティが拡大しやすい


年始の初営業日に関して更に気になるデータも取れました。それがボラティリティです。値幅のことですね。

新年を迎え、新規の取引も入ったり、市場参加者も戻ってくるということで、ボラティリティが拡大しやすいのだと思います。

ではボラティリティが拡大しやすいといってもどの程度拡大するのかというお話です。

こちらの表をご覧ください。


ドル円の過去13年間のボラティリティ表です。

ボラの計算は年末の最終営業日の終値から、年始の初営業日の終値で計算しています。

年始の始値から終値での日足のローソクの実体部分で計算しても良かったかもしれないですが、大きく窓を開けて始まった所からのカウントを今回は避けています。
窓で開いた分も含めてボラを計算しています。

ということで過去13年分の平均で見てみると68.4pipsのボラが発生しています。
年始からしっかりと動いていることが分かります。

ではお次は細分化してみていきましょう。

まずは日足のローソク足陽線と陰線で分けます。
陽線の平均は77.7pips、陰線の平均は62.6pipsとなっています。

次に直近3年で見ていくと40.7pipsとなっています。

最近の方がボラティリティは落ち着いている傾向はあるものの、それでもボラティリティの警戒をもっておくことが良いと思います。

フラッシュクラッシュの再来はあるか?


2020年のドル円はコロナショック以降111円オーバーまで大きく反発をしたものの、そこから高値は切り下げ、じりじりと安値を更新していく相場となりました。
終値で103.250近辺です。

そして長期的にもサポートが効いていた104円代なども年末にかけて抜けてきています。

ドル円もじりじりは下げているだけで、大きなクラッシュ相場にはまだなっていませんし、売りの強いモメンタムも来そうで来ていないのが現状です。

上はドル円の週足です。

ここで気になるのが年始に2019年の時のようなフラッシュクラッシュがあるのではないかと考える方も少なくはありません。

結論から言ってフラッシュクラッシュのような相場が2021年の年始に「あるかもしれないし」「ないかもしれない」それが私の答えです。

なので無いと決めつけて買いを入れるのではなく、反対にあると決めつけて売りを入れるのではなく相場の状況に合わせて、手法に合わせてやっていくだけと考えています。

備えあれば憂いなしというスタンスで臨むのが良いのかもしれないです。

2021年のドル円は注目度が高い


正直ドル円は現状大きな節目にいます。100円という節目もそうですし、長期のサポートが効いていた近辺ということでこれからの方向性に注目が集まります。

2020年相場としてはドル安トレンドが目立ちました。ドル円もじりじりと売られていました。

ただし円も売られていたというのが事実でもあります。これはドル円以外の通貨を見れば分かります。ユーロ円とユーロドルはどちらも上昇し、年末にしてどちらのペアも年初来高値も付けました。

ユーロだけではありません。オージー円・オージードルもそうです。ポンド円・ポンドドルもです。

ドル円だけを見るとドル安、円高と言えるかもしれませんが、実際にはドルも売られて円も売られたというのが2020年相場でした。

2021年にはまずドル安のトレンドが継続していくのかに注目をして、次に円も引き続き売られるのか?巻き返しは無いのか?そういった点から2021年も目が離せない通貨ペアとなりそうです。

まとめ

ということで今回は年始の初営業日についてのドル円の傾向や注意点をまとめていきました。このようなデータがみなさまの役に立ち、トレードに生かして頂ければ嬉しく思います。